硝子体注射・ボトックス注射
硝子体注射
加齢黄斑変性症などの病気を治療するため、眼球内の硝子体に薬剤を直接注射することがあります。使用する薬剤には、副腎皮質ホルモンや抗VEGF薬などの種類があります。適正に治療することにより、黄斑の浮腫や新生血管の発生を抑制することができます。
抗VEGF注射
加齢黄斑変性症や糖尿病網膜症などの病気が進行すると、眼底部分に栄養や酸素を届ける血管が詰まってしまい、これを代用するため新生血管が作られます。この血管はとても脆いため、わずかな刺激で出血し、急激な視力の低下を引き起こします。抗VEGF注射は、こうしたリスクを減らすために行われます。
糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症など、網膜の出血をともなう網膜の病気で網膜の中心部分につよいむくみが出現して、視力低下をおこすことがあります。このむくみをおさえるためにも抗VEGF注射をおこないます。
なお抗VEGF注射は1分程度で行えますが、1~3ヶ月で効果が切れます。このときの病気の活動性に応じて、定期的に注射をおこなっていきます。
ボトックス注射
ボトックスとは、ボツリヌス菌が持っている、神経の伝達を阻害する作用があるボツリヌストキシンというタンパク成分を抽出した薬剤です。
まぶたの周りの緊張している筋肉にボトックスを直接注射することで、筋肉の痙攣や収縮の原因になっている神経の働きを抑え、筋肉の緊張を和らげることで症状が抑制することができます。
また、眼を動かしている外眼筋にボトックス注射をすることにで、斜視を改善することもできます。
眼科領域では眼瞼けいれん・顔面けいれん・斜視に対して健康保険で治療ができます。
効果は個人差がありますが、注射後2~3日後に効果が表れます。1回の注射による効果の持続期間は約3ヶ月程度で、効果が弱まってくるとふたたび症状が出てくることがありますので、患者さんご本人と相談の上、希望があれば繰り返し注射を行っていきます。
堀内眼科では、眼瞼けいれん・顔面けいれん・斜視にたいして、原因や病態を精査した上でご希望があればボトックス注射治療をおこなっています。